宗教上の理由により輸血を拒否する患者さんへ
飯塚病院では、いかなる場合においても「相対的無輸血(※1)」の方針に基づき、以下のごとく対応いたします。
- 無輸血治療のために最善の努力をつくしますが、輸血以外の方法では生命の危険が回避できないと判断した場合には輸血を実施いたします。その際、患者さん・ご家族の同意が得られない場合でも輸血を実施いたします。
- 全ての手術や出血する可能性のある治療には輸血をともなう可能性があり、輸血拒否により手術・治療の同意書が得られない場合であっても、救命のための緊急手術・治療が必要な場合は手術・治療を実施いたします。
- エホバの証人の信者の方が提示される「免責証書」等、「絶対的無輸血治療(※2)」に同意する文書には、署名はいたしません。
- 以上の方針は、患者さんの意識の有無、成年・未成年の別にかかわらず適用します。
- 当院の方針を十分に説明し理解を得るべく努力しますが、どうしても同意が得られず、治療に時間的余裕がある場合は、他医での治療をお勧めします。
※1【相対的無輸血】
患者の意思を尊重して可能な限り無輸血治療に努力するが、「輸血以外に救命手段がない」事態に至った時には輸血をするという立場・考え方。
※2【絶対的無輸血】
患者の意思を尊重し、たとえいかなる事態になっても輸血をしないという立場・考え方。
2008年4月1日
2021年8月6日改訂
飯塚病院 院長